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[2007.07.30]

ペットボトル症候群にご用心
メタボリックから糖尿病招き寄せる


ペットボトル症候群にご用心
メタボリックから糖尿病招き寄せる

 夏になると冷たい飲み物がほしくなる。そこで自販機からジュース、清涼飲料水などに手を出す。「ふーっ、生き返る」と実感するが、繰り返していると“ペットボトル症候群”になりやすい。夏に冷たい飲み物はご用心だ。

糖分が高い“甘い飲み物”

 ガラス瓶や紙パックの容器に入っている飲料でも同じことだが、ペットボトルで飲むことが多いためにペットボトル症候群と呼ぶ。
 夏やせという言葉もあるのに、ペットボトル症候群になると、いわゆるメタボリック症候群を引き起こす。腹部に脂肪がたまり、ポッコリと出てくる。この内臓脂肪の蓄積はウエスト周囲経が男性85センチ、女性90センチ以上となると要注意だ。

 それにしても、なぜ、冷たく甘い飲み物を飲み続けるとこうなるのか。第一にこれらには果糖や砂糖が多く含まれているからだ。スポーツドリンク1本(500ミリリットル)には約30グラムの糖分が含まれている。これを1日に4本飲めば120グラムの糖分になる。人が1日に必要な糖分は20-40グラムだから、はるかにオーバーする。
 飲料の糖分は吸収が早いため血糖値が急激に上昇する。つまり糖尿病と同じ状態だ。しかも血糖値が高いとのどが渇くため、さらに飲み物をがぶ飲みすることになる。
 体がだるい、尿が増える、のどが渇く、腹痛やおう吐などのペットボトル症候群は、急性の糖尿病といっていい。糖尿病がメタボリック症候群と密接な関係にあるのだ。

 ちなみにメタボリック症候群は、糖質や脂質が体内できちんと代謝されずに内臓脂肪となってたまってしまい、肥満や高血圧、高血糖、高脂血症など動脈硬化のリスク因子が複数重なっているものだ。

 肥満を招く第二の理由は、冷たい物を飲むと胃の周囲の血液が冷え、血管も収縮する。必然的に腹部周辺の代謝効率が低下し、脂肪がつきやすくなる。

 そして第三は、体が脂肪を増やすことで冷えた胃を守ろうという防衛反応を起こすことだ。

 この怖いペットボトル症候群。ひと昔前ならジュースやコーラは120ミリリットル入りの瓶や350ミリリットル入りの缶だった。それが最近は1リットル入りか、それ以上のペットボトルを冷蔵庫に常備している家庭が多い。そして街には自販機が・・・。
 1600万人を超す糖尿病患者・予備軍がいるというのに、ペットボトル症候群はそれを助長する―。

 奈良新聞 2007年7月25日

 
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